Windows10でWSLを利用してLinuxを利用する(Webサーバのapache2の導入)

前回はパッケージ管理システムの導入について書きました。今回はこれを利用してWebサーバのapache2を導入してみます。

Webサーバとは

Webサーバとはざっくりとですが、インターネット上で主にブラウザを想定したクライアントに情報やサービスを提供するサーバのことです。HTTPというプロトコル(通信規約)を主に利用しているのでHTTPサーバという表現もよく使います。Webサーバというものを意識していなくても普通に利用しているものだと思います。

Windows10のWSL環境でのapache2の導入

そのWebサーバの中で今回はメジャーなapache2をWindows10のWSL(debian)環境に導入して動作確認まで行います。その導入の際に前回のパッケージ管理システムを使用します。まずは以下のようにapache2のデフォルトページをブラウザから表示出来るようにします。

インストールはWSLを起動して以下のように実行します。パッケージ管理システムのコマンドは、apt-getを使用しています。
$ sudo apt-get install apache2
以下のように実行されます。

途中は省略ですが、以下のように完了します。

ポート番号の変更

以上で導入が完了したので、起動出来るはずなのですが実際には他のアプリケーション(Windows10側でです。)と利用しているポート番号が重なって起動しない場合が多いのでここではポート番号をデフォルトの80から変更します。

もちろん、その80番を利用しているアプリケーションを停止する、変更するという方法がありますがここでは導入したapache2のポート番号を変更します。

その前にIPアドレスとポート番号についてざっくりとですが、以下のように認識しておきます。

IPアドレス:インターネット上のサーバ、PC、スマホ等のコンピュータ系デバイスのアドレス
ポート番号:そのインターネット上のコンピュータ系デバイスで稼働しているアプリケーション(サービス等の表現もあります。)を識別して通信するための番号

通常、Webサーバはデフォルトで80番を利用します。既に80番で他のWebサーバ(やSkype)等が稼働していたら80番は使用出来ません。要するに同じコンピュータで複数のポート番号は使えないということです。

ここで本題です。apache2のポート番号を変更します。/etc/apache2/ports.confファイルをsudo nanoで編集します。

最初のListenの行を81に変更して保存します。他の番号でもいいですがその番号を覚えておいて下さい。

apache2の起動

以下のように起動します。何か意味不明的なメッセージも出ていますが、okということで動作確認に進みます。(※停止はstopで再起動はrestartです。)
$ sudo /etc/init.d/apache2 start

動作を確認します。Windows10側のブラウザで以下のようにURLを指定します。81以外に設定した場合はその番号を指定します。
http://localhost:81
以下のように表示されればapache2が無事に稼働しているということです。

コンテンツの配置と表示

上記まで動作したとして実際のコンテンツ類はどこに配置されているかということですが、以下のディレクトリ配下のようです。
/var/www/html
ここにindex.htmlというファイルがあります。これが上記で表示したファイルです。

ここに新規でindex2.htmlというファイルを作成してみます。ここではHTMLファイルとして正しいかどうかというところですが、以下のようにファイルを作成しました。

これを保存して以下のようにブラウザからURLを指定します。
http://localhost:81/index2.html
以下のように何とか表示されました。

これで最低限ですが、apache2の導入と動作確認まで出来たとします。
今回はここまでです。